複数のカードローンを利用しているなど、多重債務で困っているという人が少なくありません。
借入金の総額はさほど多くない場合でも、月々の返済はかなり大変になってしまいます。
そういった場合は、「おまとめローン」の利用がおすすめです。借金を1つの金融機関で一本化することにより、月々の返済額を無理のない範囲に収めることができるからです。
この記事ではみずほ銀行でローンをまとめる方法や、賢いおまとめローンの利用法などについて解説していきます。
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みずほ銀行に「おまとめローン」という商品はない
カードローンのなかでも人気があるのは、金利などの面で有利な銀行系のローンです。
特にみずほ銀行はメガバンクのなかでも積極的にカードローンを展開していることで知られています。
スタンダードな「みずほ銀行カードローン」のほかにも、「みずほMy Wing(マイウイング)」など、ライフシーンに合わせて利用することが可能な新しいローンのサービスを続々とリリースしています。
しかし、残念ながら「おまとめローン」という名前の商品はラインアップされていません。
そもそもおまとめローンとは?
「おまとめローン」とは、複数の借入先からの借金を一本化することのできるローンを指すことが一般的です。
法律などで明確に定められているわけではなく、慣用的な表現です。そのため、おまとめローンという名前のついたローンでも、金融機関によって内容が異なる場合があります。
逆に、おまとめローンという名前がついていなくとも、借金の一本化をすることのできるローンも多くあります。
また、ローン申し込みや融資枠増額の相談の際に、他社からの借金を自社のローンに一本化することを勧められるケースもあります。
みずほ銀行カードローンの基本情報
金利 | 2.0~14.0% |
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審査時間 | 最短翌営業日 |
申込方法 | ネット・店頭・郵送・電話 |
遅延損害金 | 19.9% |
返済方式 | 残高スライド方式 |
限度額 | 10万円~800万円 |
「みずほ銀行カードローン」は担保や保証人不要のローンで、事業性資金などを除けば基本的に使途も自由です。
利用限度額は10万円から800万円と幅広く、小額利用から高額利用まで利用者のニーズにきめ細かく対応した商品となっています。
利用条件としては「満20歳以上満66歳未満」「安定かつ継続した収入」などがあります。
みずほ銀行カードローンの返済額をシミュレーション
返済方法は毎月10日(銀行休業日の場合は翌営業日)で、利用限度額及び残高スライド方式で返済額が変わります。
【限度額200万円以上の残高/返済額】 | |
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借入残高 | 返済額 |
1万円未満 | 前月10日の残高全額 |
1万円以上100万円以下 | 1万円 |
100万円超200万円以下 | 2万円 |
200万円超 | 残高100万円増すごとに1万円追加 |
【限度額200万円未満の残高/返済額】 | |
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借入残高 | 返済額 |
1万円未満 | 前月10日の残高全額 |
1万円以上50万円以下 | 1万円 |
50万円超100万円以下 | 2万円 |
200万円超 | 残高50万円増すごとに1万円追加 |
金利は利用限度額に応じて変化
借入金利は利用限度額によって異なります。
利用限度額 | 適用金利 |
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10万円以上100万円未満 | 年14.0% |
100万円以上200万円未満 | 年12.0% |
200万円以上300万円未満 | 年9.0% |
300万円以上400万円未満 | 年7.0% |
400万円以上500万円未満 | 年6.0% |
500万円以上600万円未満 | 年6.0% |
600万円以上800万円未満 | 年4.5% |
800万円 | 年2.0% |
銀行カードローンの審査難易度は厳しい!その理由は?
銀行カードローンは、一般的な消費者金融のカードローンよりも審査が厳しくなります。
まず年収や勤続年数などの「属性」について一定の社内基準があるため、「安定した収入」が見込まれない場合は審査のテーブルにすら乗らないこともあります。
また、他社での借り入れなどについても個人信用情報機関で調査されます。これはいわゆる「ブラックリスト」のことですが、滞納などの事故歴だけでなく、他社の申し込み情報や利用履歴なども共有されます。
借り入れが多かったり、他社の審査に何度も落ちているような場合は「危険」と判断される可能性が高くなります。
みずほ銀行カードローンの場合は株式会社オリエントコーポレーションが保証会社になっており、アコムなどの消費者金融が保証会社の場合に比べて審査が厳しくなることを覚悟しておく必要があります。
低金利のカードローンほど審査は難しい
カードローンなどを利用する際には利息を払う必要があります。
これは事務手数料とはかなり性質が異なるもので、金融などでは「リスクプレミア」と呼ばれることもあります。
簡単にいってしまえば、「貸し倒れリスク」に対する金額です。そのため、年収などの属性が高く利用限度額を高く設定できる利用者の場合は金利が下がり、低い限度額しか審査が通らない人の場合は金利が上がります。
つまり、低金利のカードローンの審査を通るためには、貸し倒れリスクの少ない「高い属性」が必要ということになるのです。
2018年以降銀行カードローンの審査基準は更に高くなる!
銀行が融資を行う際には、「全国銀行個人信用情報センター(KSC)」という一般社団法人全国銀行協会(JBA)が運営する個人信用情報機関を利用するなど、厳しい審査を行ってきました。
さらに2018年1月からは、反社会勢力への融資を防ぐことなどを目的に、銀行系カードローン会社と警察が共同して情報機関を設立し、審査を行うようになっています。
融資の際には警察庁データベースへの照会が義務付けられており、反社会勢力に限らず、前科などを理由に審査が通らないというケースが想定されます。
また、近親者からの「貸付自粛」という制度も導入されることになっています。
借金による家族のトラブルなどを起こした人は、申し込みができなくなる可能性もあります。
みずほ銀行多目的ローンならおまとめ利用できる!
みずほ銀行には、いわゆる「おまとめローン」という商品はありませんが、同等のサービスとして「みずほ銀行多目的ローン」というものがあります。
無担保で最大300万円、最長7年の多目的ローンを利用することができ、おまとめローンとして使うのに適したサービスです。
利用条件は「みずほ銀行カードローン」より若干厳しく、「満20歳以上満66歳未満、完済時の年齢が満71歳未満」であるほか、「勤続年数(自営の場合は営業年数)が2年以上」となっています。
また、前年度の税込み年収も200万円以上と明確に最低ラインが提示されているのも特徴です。
資金の使途については原則自由ですが、カードローンと同様に事業性資金に利用することはできません。カードローンとは大きく違うのは、目的を限定する必要があるという点です。
そのため、資金の使途について銀行に申し出る必要があります。
借入金額が100万円を超える場合は、明細や領収書などについても提出を求められます。
変動金利と固定金利はどちらがお得?
「みずほ銀行多目的ローン」の金利は、「変動金利」と「固定金利」のどちらかを選択することができます。
変動金利は年利5.875%、固定金利は年利6.700%と、カードローンに比べて有利な金利に設定されています。
ただし、最初に選んだ金利タイプは変更することができないので注意が必要です。それぞれの金利タイプについて知識を整理しておくことが大切です。
変動金利方式では、年に2回の金利の見直しを行います。基準となるのは、みずほ銀行所定の「短期プライムレート連動長期貸出金利」の最優遇金利となります。
借入当初は最も金利が低くなることが最大のメリットです。一方で、金利が上昇した際には毎月の返済額が引き上げとなるリスクもあるため、余裕を持った返済計画を立てておく必要があります。
固定金利方式を選択した場合は、借入時の金利がそのまま完済時まで引き継がれます。
借入時の金利は変動金利方式よりやや高いものの、急な金利上昇のときでも安心して返済できるというメリットがあります。
この金利タイプによる返済額の違いは、「金利の変動リスク」を銀行と利用者のどちらが受けるかという問題から生じるものです。
変動金利と固定金利のどちらが有利なのかについては専門家の間でも意見が分かれますが、金利がそれほど変動しない短期利用の場合は変動金利を利用した方が有利と考えることが一般的です。
逆に、長期利用の場合は固定金利でリスクを回避することが大切になります。ローンの利用期間によって金利タイプを選ぶのもひとつの方法です。
銀行ローンのおまとめ利用は難しい!消費者金融おまとめローンがおすすめ
これまでみてきたように、銀行ローンは金利が低いというメリットがあります。
しかしながら、審査が厳しく誰でも利用できるわけではありません。
また、多目的ローンを「おまとめローン」として利用する場合は、その旨を銀行に申し出る必要があり、必ずしも認められるわけではありません。
勤務先や年収などの「属性」に自信がない場合は、はじめから消費者金融を利用した方が良い場合もあります。
「おまとめ専用ローン」と謳っているものもあり、スムーズに利用したいのであれば消費者金融がおすすめです。
消費者金融おまとめローンを使った結果をシミュレーション
複数の借入先のある「多重債務者」の場合、毎月の返済額は収入に対してかなり大きな金額になってしまっている場合がほとんどです。
これを続けていると、やがて返済に手が回らなくなり「自転車操業」の状態になることは時間の問題です。
これを解決するためには、収入を劇的に増やすか、毎月の返済額を減らすかしか方法がありません。
現実的に考えると、いきなり収入を増やすということは簡単ではありません。少しでも早く借金を一本化して毎月の返済額を減らすことが確実な方法です。
ここでは、実際におまとめローンを使うとどれくらい返済額を減らすことができるのかを計算してみます。
「A社30万円(年利18.0%)」「B社60万円(年利17.0%)」「C社90万円(年利16.0%)」という3社の借入金があった場合、毎月の返済額は「A社11,000円」「B社16,000円」「C社23,000円」となり、3社を合わせた毎月の返済金額は「50,000円」となります。
これら「借金の総額180万円」を「年利15.0%・7年3ヶ月」のおまとめローンで借り替えた場合、毎月の返済額は「34,000円」となり、差額は「16,000円」となります。
おまとめローンを利用することで、毎月の返済がかなり楽になることがわかります。
家計も安定し、新たな借金を重ねて自転車操業になってしまうリスクも減らすことが可能です。
順調に返済を重ねていけば完済も現実的になります。また、おまとめローンに借り換えを行うことで、利息の負担を軽減できるという大きなメリットもあります。
限度額が小さいローンは金利が高いため、複数の金融機関から小額融資を受けることはかなり効率の悪い借金といえます。
ローンを低金利でまとめてしまえば、返済総額もかなり減らすことが可能です。
人気の消費者金融おまとめローンランキング!
1位 アイフル「おまとめMAX」
貸付対象者 | 満20歳以上の安定収入を有する方 |
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資金使途 | アイフルか他社借り入れ金の借り換え |
貸付利率 | 年3.0%~17.5% |
遅延損害金 | 20.0%(実質年率) |
限度額 | 最大800万円 |
各回の返済額 | おなじ金額(固定金額)が適用 |
返済期間・回数 | 最長10年・最大120回 |
担保・連帯保証人 | 不要 |
必要書類 |
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代表的な消費者金融のひとつである「アイフル」は、「おまとめMAX」というおまとめローンを提供しています。
銀行系ローンと比較するとかなり審査も通りやすいため、多重債務などで困っている人にとっては大変に魅力的なおまとめローンです。
また、おまとめローンの利用は新規のキャッシングと審査基準が異なるため、年収などの返済可能性をクリアできれば高い確率で融資が可能になります。
最大の融資額が500万円に設定されており、高額利用をしたい人にもおすすめです。
2位 プロミス「おまとめローン」
申し込み条件 | 年齢20歳以上、65歳以下の安定して収入がある人 ※ただし、主婦や学生のような場合でも、パートやアルバイトによる安定した収入がある場合は申込みが可能 |
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融資額の上限 | 300万円 |
資金使途 | 他の貸金業者からの借入金返済 |
返済方法 |
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返済日 | 5日、15日、25日、末日の中から、自分の都合に合わせて選ぶことが可能 |
担保・保証人 | 必要なし |
消費者金融の大手「プロミス」でも、おまとめローンが用意されています。
限度額は300万円とやや小さいのですが、利息は年利6.3%から年利17.8%とかなり広く設定されていることが特徴です。
つまり、複数社の借り入れ総額が300万円近い人の場合は、かなり低い利息で一本化することが可能になります。
3位 アコム「借換え専用ローン」
申し込み条件 | 20歳以上で安定収入があり、アコムの基準を満たす人 |
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金利 | 年7.7~18.0% |
限度額 | 最大300万円 |
申し込み方法 |
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審査時間 | 最短30分 |
融資までの時間 |
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他社への返済代行 | 可能(すべてアコムが代行) |
追加の借入 | 不可(返済のみ) |
返済方法 |
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返済期日 | 毎月1回 |
アコムは「借換え専用ローン」というおまとめローンを提供しています。
主目的は借換えですが、おまとめローンとして利用することが可能です。
アイフルやプロミス同様、審査はさほど厳しくありません。
利用限度額は300万円に設定されており、利息は年利7.7%から18.0%です。
もっとも知名度の高い消費者金融のひとつだけあって、「おまとめローンなどの知識がなく心配だ」という人でも安心して利用することができます。
どのおまとめローンを使うか迷った方へ!おすすめの相談先
おまとめローンの利用を検討している人のほとんどは、多重債務に悩んでいる人たちです。
そのため、具体的で役に立つアドバイスをすることができるところに相談する必要があります。
もっとも的確にアドバイスをできるのは、おまとめローンを扱っている銀行や消費者金融です。
相談だけでなく、おまとめローンの内容や契約についての話を進めることも可能です。
ただし、既に返済が難しい状況の場合は、借金問題を専門にする弁護士や司法書士に相談する方が良い場合もあります。
また、利害関係のない公的機関にアドバイスを仰ぐという方法もあります。
消費生活センター多重債務相談窓口
「独立行政法人国民生活センター」の運営する「消費生活センター」には、「多重債務相談窓口」が設けられています。
特に返済が困難な状況に陥ってしまった場合などは、すぐに相談すべき機関です。
全国各地の消費者センターに特別窓口が設置されていますが、ない場合でも通常の窓口で多重債務の利用に関する相談を受け付けています。
日本クレジットカウンセリング協会
「公益財団法人日本クレジットカウンセリング協会(JCCO)」では、消費者金融のカードローンなどで多重債務を抱えて困っている人たちの相談を受け付けています。
公正・中立なアドバイスが特徴で、電話相談「多重債務ほっとらいん」やカウンセリングは無料で行っています。
また、希望があれば家計管理や任意整理などを無料で手伝うサービスも提供しています。総合的に債務を見直したいという人は、まずは気軽に相談してみることをおすすめします。
日本貸金業協会
「日本貸金業協会」は、消費者金融やクレジットカード会社、信販会社などの加入する認可法人で、唯一の自主規制機関です。
業界団体としての働きのほかに、利用者の借金問題に関する相談も受け付けています。
専門の相談員が待機した窓口を設置しており、債務問題について無料でアドバイスをもらうことができます。
深刻な場合には「生活再建支援カウンセリング」も行っています。借金が原因の生活不安などを抱えている人はこちらに相談してみましょう。