銀行カードローンと消費者金融は審査基準が異なり、やや消費者金融の方が甘い傾向にあります。銀行カードローンは厳しい判断を行うケースが多く、逆に消費者金融は貸せると判断できればすぐに貸してくれるという状況で審査を行っています。
借入にかかる時間も銀行カードローンと消費者金融は異なります。借りるまでに時間のかかる銀行カードローンと違い、消費者金融は貸してくれるまでにかかる時間が非常に短いメリットを持っているのです。
ここでは銀行カードローンと消費者金融の審査に関する違い、そして適切な利用方法について紹介します。
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銀行カードローンと消費者金融は適用される法律が異なる
銀行カードローンと消費者金融では適用される法律が異なります。
同じようにお金を貸している商品ですが、適用される法律の違いによって、貸し出せる金額の範囲が異なるなど、銀行カードローンと消費者金融では違いが大きくなっているのです。
消費者金融の場合、適用される法律が1つ加わっており、借入などで厳しい制限を受けてしまいます。一方で銀行カードローンにはその法律が適用されていないため、収入に近い借入ができる場合もあります。
もちろん貸してくれるかどうかの判断は、収入だけではなく他社借入なども影響しており、借入額によってはかなり違いが出てしまうのです。
法律の違いにより、銀行カードローンと消費者金融は別物と考えていいでしょう。違いをしっかりと理解したうえで契約しなければなりません。
貸金業法の大きな特徴「総量規制」
適用される法律として一番大きなものが総量規制です。総量規制は貸金業者にのみ適用される法律であり、銀行に対して適用されていません。つまり貸金業者に該当する消費者金融では、総量規制の影響を受けてしまうのです。
総量規制というのは貸出額を制限するために設けられた法律です。貸金業者は年収から3分の1以上の借入を行ってはならず、ルールを守ると処罰されます。
年収の数字を見て、3分の1以上の貸し出しができないのは、貸金業者によってあまりいいことではありません。最大の理由は理想収入が減少するからです。
過去には総量規制が適用されていなかったため、消費者金融を利用してかなり多くの借入を行えていました。
しかし借入によって返済できない問題が続出したほか、消費者金融を中心に取り立てが厳しく、社会的に問題となったことが総量規制を生む要因となりました。現在では総量規制が当たり前の法律であり、どの業者もしっかり守らなければなりません。
銀行には総量規制が設けられていないため、銀行カードローンで多くの借入が可能です。一方で消費者金融は総量規制によって借入額が制限されているため、年収に近い金額の借入は絶対にできないものと考えておきましょう。
審査基準は銀行カードローンがやや厳しい
消費者金融と銀行カードローンの審査基準ですが、審査の基準は消費者金融の方が甘く、銀行カードローンが厳しい傾向にあります。
銀行は審査にかかる時間も長く取り、できる限り安心して貸し出せる状況だと判断してから契約しているのです。
消費者金融は貸出によって利息収入を得なければ会社の経営に問題が生じてしまいます。
高い金利を適用する代わりに、審査基準を下げて対応しているため、銀行カードローンの審査に落とされている人が審査を通過する場合も多いのです。
低金利(低利息)なので完済が前提となる
銀行カードローンは低金利で提供しています。低金利で提供するというのは、利息も大幅に減らせるのです。
つまり利息が小さいというのは、貸している側があまり利益を得られないことにつながっており、銀行カードローンはあまり会社側に収益をもたらしていないのです。
しかしその反面、利用する側にとっては返済額を抑えられるメリットがあります。返済額が減れば、どれだけ多くの金額を借りても余計なお金を返さなくていいのです。
銀行カードローンは消費者金融に比べると2%か3%の範囲で金利が小さく設定されており、返済額を大幅に抑えられる可能性があります。
しかし低金利というのはリスクの高い方法であり、銀行カードローンとしてもなるべく信頼できる人を探したいと考えます。
そこで過去に返済できていない人は利用させないようにして、完済している人、信頼できる情報を提供している人だけに銀行カードローンを提供しています。
過去の遅延情報などが見つかるようであれば、審査に落とす傾向が銀行カードローンは多くなっています。
完済しなければ利用できない銀行カードローンも多々あります。過去の借入を持っている人は、それだけ信用情報が重要だと考えて、過去の借入等をしっかり振り返っておきましょう。
銀行カードローンは在籍確認の電話も多い
消費者金融の場合、在籍確認の電話は行っていますが、別の方法でも確認できると伝えています。
もちろん電話で行えるようなら電話で行うため、在籍確認の電話を優先する場合もあります。
ただ、社員証などを提出すると在籍確認扱いとなる他、中には信用情報や収入の金額から信頼できると判断して、在籍確認の電話を行わない会社もあります。
一方で銀行カードローンの場合、在籍確認の電話はほぼ確実に行われます。
在籍確認の電話によって、会社に在籍しているかどうかを判断しています。会社に在籍していないと判断されれば審査に落としていますし、会社に所属していた場合でも長期休暇中で仕事をしていないと判断されれば審査に落とされる場合もあるのです。
在籍確認1つとっても、銀行カードローンというのはかなり厳しい判断をしています。
銀行カードローンの審査を受ける場合、在籍確認はほぼ間違いなく行われるため、在籍確認の電話を出やすい時間、そして会社が仕事をしている時間帯に連絡を行ってもらうよう調整したほうがいいでしょう。
消費者金融の場合は、在籍確認が別の方法に切り替えられる可能性もあるため、場合によっては別の方法を検討して楽をする方法もあります。
審査時間は消費者金融のほうが早い
審査時間は消費者金融の方が圧倒的に早くなっています。
消費者金融は審査時間が30分程度で完了し、1時間くらいで借りられる場合もあります。
審査にかかる時間がここまで短い背景には、自動的に審査を行う方法を確立させているほか、銀行カードローンと違い確認作業に時間をかけないため早く審査が終わっているのです。
一方で銀行カードローンの場合、審査の確認は自動的に行っているほか、手作業での確認を行う場合があります。
さらに保証会社によっては、審査基準を大幅に厳しくするように求めており、審査の際に社員全員が同意をしてから保証できると判断する場合もあります。
さらに在籍確認に加えて、警察のデータベースの確認を行うため、審査時間は大幅に延びてしまいます。1日で完了すればいいものの、中には数日間かかる銀行カードローンもあり、審査で待たされる時間はかなり長くなっています。
審査をすぐに終えたいなら消費者金融を利用したほうがいいでしょう。逆に信頼性を重視してゆっくり待てるなら銀行カードローンがおすすめです。
自動契約機を使えば最短1時間で借入できる
消費者金融では自動契約機を採用しています。自動契約機は無人で契約できる契約機のことで、日本各地に大手の消費者金融が配置しています。
この自動契約機に入って審査を受け、審査を通過できるようならその場でカードの発行が可能です。
発行されたカードはその日から利用可能となり、自動契約機にあるATMで借りられます。しかも他のATMでも借りられるようになるので、借りたいところでいつでも借りられるメリットが得られます。
つまり自動契約機を使えば、審査から借入までにかかる時間は相当短くなるのです。
自動契約機を使った場合、1時間程度で借り入れできる場合もあります。短時間で借りられるメリットをしっかり生かせば、急ぎの用でもお金をすぐに調達できるのです。
銀行カードローンは2018年以降即日融資が不可に
以前は銀行カードローンも即日融資に対応していました。
しかし現在は即日融資に対応している銀行カードローンはかなり減っており、即日融資ができないカードローンが大半を占めています。
銀行カードローンが即日融資をできない理由として、審査により時間をかけてあらゆる情報を確認してほしいと要求されたからです。
銀行カードローンを利用して返済できない問題、そして銀行カードローンを利用した犯罪行為が起きているため、こうした犯罪行為を避けるために銀行側に審査に関連する情報をしっかり確認するように求めています。
さらに先ほど紹介した警察のデータベースを照会し、本当に利用者が安心できる人か確認するように要請されました。この作業によって大幅に時間がかかってしまい、即日融資はできなくなったのです。
現在はキャッシュカード兼任型とされるカードローン以外で即日融資はできません。キャッシュカード兼任型だったとしても、審査にかかる時間が長ければ即日融資はできないのです。
自動契約機がない銀行カードローンは郵送にも時間がかかる
自動契約機を銀行カードローンは持っていないため、カードの郵送をしなければなりません。
ローンカードの郵送には時間がかかりますし、発行までにかかる時間もかなり長いため、即日融資は絶望的な状況なのです。
一応銀行カードローンの中には、ローンカードの発行コーナーを設けている銀行があります。
銀行の中でローンカードを発行できればその日のうちにカードを発行できるかもしれませんが、そもそも審査にかかる時間が長いため、どのタイミングで来店すればいいのかわかりづらい点もあります。従って郵送を選ぶ人が多くなっています。
郵送までにかかる時間は1週間程度で、中には2週間以上かかる銀行カードローンもあります。借りるまでに大幅に待たされると考えて、できれば早めに銀行カードローンの審査を受けたほうがいいでしょう。
銀行カードローンと消費者金融はどっちがおすすめ?ケース別に紹介
銀行カードローンと消費者金融は別物と考えて、使い分けなどをしっかり考えたほうがいいでしょう。
また、状況に応じてどちらが使いやすいのかも考え手商品を選ばないと失敗する場合もあります。
ここからは銀行カードローンと消費者金融のどちらを使うべきかケースごとに説明します。
生活費目的に10万円ほど借りるなら消費者金融がおすすめ
生活費目的で利用したいと考える方は消費者金融がおすすめです。
そもそも生活費で利用する場合、大きな限度額は必要ありません。小さくても借りられる部分に重点を置き、審査基準が甘く設定される消費者金融の方が使いやすいのです。
金利面では若干消費者金融の方が高いものの、返済を1ヶ月や2ヶ月で終わらせてしまえば利息はそこまでかからないのです。
銀行カードローンの方が利息自体は少ないかもしれませんが、借りられるまでにかかる時間や返済の時期などを考えると、消費者金融の方が使いやすいのです。
まとまった額を長期間借りるなら銀行カードローンがおすすめ
100万円などのまとまった金額を借りるなら銀行カードローンがおすすめです。
消費者金融では総量規制の影響もあり、多くの収入を持っていなければまとまった金額は借りられません。従って収入をあまり持っていない人が消費者金融で借りてもまとまった金額は得られないのです。
一方で銀行カードローンの場合、収入が少なくてもまとまった金額を借りられる場合があります。大きな金額を低金利で借りたいと考えているなら、銀行カードローンの方が優れています。
学生・パート主婦が審査に通りやすいのが消費者金融
学生やパート主婦など、あまり収入を持っていない方には消費者金融がおすすめです。
収入を持っていないと審査を通過できない銀行カードローンに対して、消費者金融の場合は収入額が小さくても審査を通過できる場合があるのです。
消費者金融なら学生でもパート主婦でも、あまり大きな限度額ではないものの借りられる場合があります。多くの借入をしなくてもいいなら、消費者金融を狙ってみましょう。
無職・専業主婦は銀行カードローンにしか申し込めない
無職や専業主婦の場合、銀行カードローンしか選択肢はありません。しかも銀行カードローンの審査を受けても通過できるかはわかりません。
専業主婦の場合は夫の収入があれば審査を通過できるものの、無職はかなり審査を通過しづらいため、銀行カードローンでも借りられない場合があります。
消費者金融は収入を持っていない人には貸さないというルールがあります。総量規制の影響により、収入を持っていない人にはお金を貸せないのです。
従って収入を持っていない人がお金を借りたいと考えるなら、銀行カードローンの選択肢を取らなければなりません。
まとめ
銀行カードローンを利用したいと考える方は、まとまった金額を借りる際に利用してください。一方で小さい金額だけ借りたいと考える方は消費者金融でも大丈夫でしょう。
審査基準は消費者金融が甘く、借りられるまでにかかる時間も消費者金融の方が圧倒的に早くなっています。ただ、利息の支払いという部分は銀行カードローンの方が圧倒的に小さいので、返済額を抑えたい時には銀行カードローンを選ぶといいでしょう。