大学時代に借りた奨学金の返済が終わっていないというケースでは、お金借りれるのかどうか不安に思う人も多いかと思います。
実際、消費者金融の審査に“奨学金”を借りているかどうかは影響しません。
奨学金を返済中で、月末の家賃支払いや急な飲み会での出費のピンチの時は
消費者金融のキャッシングサービスを利用しましょう。
しかし、奨学金の返済を延滞してしまうと信用情報に大きく傷を残してしまいます。
信用情報を落とすことなく、奨学金とうまく付き合い
消費者金融の審査がいつでも通りやすい状況を作ることが大切です。
この記事では、具体的に
- 奨学金を延滞すると信用情報に傷がつく
- JASSO以外の奨学金のケース
- 奨学金の返済が苦しくなった時の対処法
について順に説明していきます。
※本ページにはPRが含まれます。
奨学金の有無は消費者金融の審査に影響はない
奨学金の有無は消費者金融の審査には全く影響はありません。
なぜなら、奨学金を借りているか借りていないかは消費者金融に
公表されていないからです。
消費者金融は信用情報機関から個人の情報を照会しています。
信用情報機関は日本に3つ存在しています。
- JICC(日本信用情報機構)
- CIC
- 全国銀行個人信用情報センター(JBA)
この中で消費者金融が加入しているのはJICCになります。
この機関に奨学金を借りている借りていないか情報は共有されません。
よって審査への影響は全くないといえます。
奨学金を延滞すると信用情報に傷がつくので要注意
奨学金を借りているだけでは全く審査には影響はないですが奨学金の返済を延滞してしまうと信用情報に傷がつきます。
傷がつくと、「貸したお金を返済しない人・返済が遅れる人」という判断がされるようになり、消費者金融やカードローンで融資を受けることが難しくなります。
2010年からJASSOが全国銀行個人信用情報センターへ加盟
奨学金は日本学生支援機構、通称“JASSO”から貸し出されています。
JASSOは2010年に全国銀行個人信用情報センター“JBA”に加入しました。
奨学金の延滞など金融事故情報は
- JICC(日本信用情報機構)
- CIC
- 全国銀行個人信用情報センター(JBA)
の3つの信用情報機関で共有されます。
つまりJICCに加入している消費者金融やJBAに加入している日本学生支援機構の間で情報が共有される形となりました
全国銀行個人信用情報センターとは?
全国銀行個人信用情報センターは“消費者金融の円滑化”を目的に運営している個人信用情報機関です。
ローンやクレジットカードなどの利用情報を記録しており、「その人が信用に値するか」を判断するための情報を提供する機関です。
一般社団法人全国銀行協会が運営をしています。
信用情報機関の仕組み
信用情報機関に情報が登録される経路は主に2つあります。
1つ目はクレジットカードを申し込んだ時、契約した時、支払った時。
2つ目は信用情報機関が独自に情報を仕入れる時です。
クレジットカードの申し込み時、契約時には、必ず“個人情報機関に情報を登録する”という契約書に同意をしています。
登録した情報は基本的に共有されることはありませんが長期延滞や度重なる延滞などの金融事故の情報に関してはそれぞれの信用情報機関で共有されます。
この信用情報の共有するネットワークをCRINと言います。
これらの情報を消費者金融やカード会社は定期的にチェックをして信用に値するかを判断しています。
信用に値しないと判断された場合、いわいるブラックリストに登録をされてしまいます。
3ヶ月以上返済を延滞すると信用情報に記録が残る
信用情報機関のブラックリストに載る条件は3か月以上延滞した時です。
3か月の定義は“61日”なので、日数計算にミスがないよう十分に確認することが必要です。
ブラックリストに載ってしまうと、個人の信用が落ちるため一定期間お金が借りれなくなります。
延滞の記録はどれくらい残る?
長期延滞や何度も延滞を繰り返すなどしてブラックリストにのった時の延滞記録は、借金完済から5年の間残ります。
例えば、借金完済まで3年かかった場合は借金完済までの3年+完済後5年の丸8年ブラックリストに入っていることになります。
ブラックリストを消すことはできる?
基本的には登録された情報は消すことができません。
例外として、誤った情報は掲載されている場合は削除の依頼をして消してもらうことができます。
ブラックリストを消す裏ワザは存在しません。
裏ワザを紹介するビジネスなどに出会った場合は、決して信じないようにしましょう。
延滞記録はあらゆるローンの審査に影響する
一社での延滞記録も情報が共有されてしまうため他のあらゆるキャッシングやローンでの借り入れ時に影響を及ぼしてしまいます。
また、他社で新たなカードを作る時も契約自体が難しくなってしまいます。
契約してる最中も、最低でも半年に一回は信用情報を確認しているため、他社の延滞でブラックリストに登録されたことが判明した場合はその会社で延滞していなくても、新規での貸し出しが停止されたり利用限度額が引き下げられたりする可能性があります。
JASSO以外の奨学金なら大丈夫?
奨学金はJASSO以外にも
- 大学独自の奨学金制度
- 地方自治体から支給される奨学金
- 民間企業から支給される奨学金
- 新聞奨学生制度
など様々な種類があります。
基本的にこれらの期間は個人信用機関に加入していないことがほとんどであるため消費者金融のブラックリストに入って審査ができなくなるという心配はありません。
※だからといって、延滞自体は良いことではありません。無理なく返済できる計画を立てましょう。
自分の信用情報を確認しよう
自分の信用情報は開示請求することができます。もし不安な場合は利用するのがよいでしょう。
開示請求は3つの方法があります。
- インターネット
- 郵送
- 窓口
JBAの場合は郵送のみでの開示で、日本信用情報機構は郵送と窓口での開示、CICはインターネット・郵送・窓口全てで開示を受け付けています。
開示請求できるのは基本的には本人のみです。
家族であっても、本人の委任状がない限りは開示が不可能です。
奨学金の返済が苦しくなったらどうすればいい?
奨学金の返済が苦しくなった時は
- 返済額を減らす措置
- 返済を遅れさせる措置
- 返済を免除する措置
の3つの手段を取ることができます。
具体的に一つひとつどのような制度かを見ていきます。
➀返済額を減らす措置:減額返済制度
減額返済制度を申し込むと、月々の返済額をカットすることができます。
減額の割合は2分の1もしくは3分の1から選ぶことができます。
減額される代わりに返済する期間は長くなります。期間は最長で15年まで延長可能です。
以下の条件に含まれている人は減額返済制度を利用できます。
- 災害や傷病、失業など返済困難であること
- 年収が300万円以下(自営業の場合は200万円以下)
- 返済を滞納していない(申請時点で解消すれば可能)
➁返済を遅れさせる措置:返済期限猶予制度
返済期限猶予制度を利用すると、最長で10年間返済を免除してくれます。
返済額自体は減ることはありません。
以下の条件に含まれている人が制度を利用することができます。
- 災害や傷病、産休、失業など返済困難であること
- 年収が300万円以下(自営業の場合は200万円以下)
➂返済を免除する措置:減額免除制度
返済免除制度は全額返済が免除される制度です。
この制度を利用できるのは下記条件です。
- 本人が死亡し、返還できなくなった
- 精神もしくは身体の障害により働けなくなった
返済猶予や返済減額措置を受ければ延滞扱いとはならない
- 減額返済制度
- 返済期限猶予制度
- 減額免除制度
この3つの制度を利用した場合は、延滞の扱いにはなりません。
本当に返済が苦しい場合は、上記の制度を利用すると良いでしょう。
【まとめ】消費者金融審査における奨学金の影響と信用情報の仕組み
この記事では
- 奨学金を延滞すると信用情報に傷がつく
- 信用情報の仕組み
- 奨学金の返済が苦しくなった時の対処法
をご紹介してきました。
消費者金融の審査は“奨学金”を借りているかどうかで左右されることはありません。
ただし、奨学金の返済を延滞してしまった場合は審査が通らなくなってします。
奨学金の貸し出しを行っているJASSOはJBAという信用情報機関に参加しています。
金融事故の情報は各信用情報機関に共有されるため、延滞した情報は各消費者金融団体が確認することができてしまいます。このネットワークをCRINといいます。
信用情報にはブラックリストも存在し、以下条件の時に追加されます。
- 3か月以上(61日以上)延滞した時
- 延滞を何度も繰り返した時
このリストに一度乗ってしまうと、5年間はブラックリストに載り続けてしまい消費者金融から融資を受けることがとても難しくなります。
基本的にはブラックリストに載った情報は間違った情報でない限り消すことができません。
どうしても返済が遅れそうな時はJASSOに3つの制度を利用して対応するのが良いでしょう。
- 減額返済制度
- 返済期限猶予制度
- 減額免除制度
無理のない返済プランを立てて、上手に消費者金融の審査を利用しましょう。