不動産投資で最重要な利回りの計算方法を分かりやすく解説

不動産投資で最重要な利回りの計算方法を分かりやすく解説 不動産投資

不動産投資物件を探すときに、利回りからまずチェックする方は多いのではないでしょうか。

またほとんどの物件が6~15%などの高い利回りが掲載されています。

あれって本当なの?と思わず疑ってしまいますよね・・・。

だけど、今は金融機関に預けておいても、普通預金が0.001%・・・・などの低い金利が目立ちますから、不動産投資やってみたい!という方も多数いらっしゃるでしょう。

これから不動産投資を始める方のために、この利回りって、どうやって算出するのか?今さら聞けない不動産投資の基本知識をご説明していきます。

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不動産投資の利回りについて徹底解説!

この項目では、利回りとは何か?そしてその算出方法についてご説明していきます。

今さら聞けない?!そもそも利回りって?

簡単に言ってしまえば、つぎ込んだお金(投資金額)にたいして、どのくらいのリターンがあるのか?ということです。

リターンとは家賃収入です。投資金額と家賃収入のバランスで算出されます。

利回りの計算方法が知りたい

先程の項目でお話したことを計算式にしますと、

年間家賃収入÷物件購入価格×100=利回りとなります。

たとえば、1000万の物件を購入して月5万円で貸し出したとすると、

600,000(5万×12か月)÷10,000,000×100=6(%)となります。

しかし、この計算式で算出されるのは表面利回りということになるのです。

ネットなどの広告に掲載されている利回りは、この表面利回りなのです。

なぜ表面利回りしか載せないのか?それは魅力的な投資対象だと思ってもらいたいからです。冒頭でお話した通り、銀行に預けてもほとんどゼロに近い金利なのですから、年利6%というのは、ちょっとやってみようかなという気持ちになってきますよね。

しかし、表面利回りだけで判断するのは少し考えものなのです。

基本用語!表面利回りと実質利回り

不動産投資で切っても切れない「利回り」について、もう少し掘り下げていきます。

不動産の投資は、金融資産への投資とは違います、利回りがすべてではないということをまず申し上げておきます。しかし、投資物件を探すと必ず「利回り」というワードを目にします。

ここでのポイントは、先程算出方法をご説明した表面利回り惑わされることなく、今からご説明する実質利回りを見てから購入を検討していただきたいのです。

先程の例で、5万円の家賃を毎月受け取れる物件ですが、5万円すべてが手元にのこるわけではありません。毎月かかる維持費が必要になってきます。管理費と修繕積立金です。管理費と修繕積立金が毎月、管理費:3500円、修繕積立金:4500円かかるとします。そうなってくると利回りの計算方法も変わってきます。

(50,000-8,000)×12か月÷10,000,000×100=約5%

これだけみても、表面利回りと1%の差が出てきました。1%の金利と言ったら大きいですよね。不動産投資家は、購入物件を検討するときに必ずこの実質利回りを常に意識しています。物件資料を確認すると管理費、修繕積立金は必ず掲載されています。

表面利回りだけでなく、実質利回りを計算して本当に儲けがあるのかを確認していただきたいのです。

不動産投資の平均利回りと最低ライン!失敗しない投資物件の選び方

利回りも重要だけどもっと知っておきたいこと

実質利回りについてお話してきて、その中で管理費、修繕積立金が毎月、経費として掛かることがお分かりいただけたと思います。

意外に、かかるんだなぁ。と思われたのではないでしょうか。

物件資料を取り寄せたときに、管理費、修繕積立金の欄に、斜線が引いてあったり、空白なんて物件を見ることがありませんか。

毎月支払わなくていいの?別に自分が住むわけじゃないから、ちょうどいいかも?と飛びつくのは危険です。管理費がかからないということは、最悪の場合管理会社が存在しないということです。住民での自主管理に任せている可能性があります。

普通、マンションに住んでいて住民同士で、当番制でエントランスを掃除したり、メンテナンスをしたりするマンションが存在するでしょうか。購入して住んでいる分譲マンションでも、戸建ての住宅地でも掃除をする住民などはほとんどいません。

エントランス、共有部分は荒れ放題ということが想像されます。今住んでいる入居者はそれでもいいかもしれませんが、退去して新しい住民が入る可能性かなり低いですよね。管理費は支払う必要があります。

とても重要な修繕積立金

管理費も大切ですが、修繕積立金も重要です。

投資物件は、建造物ですから、経年劣化が起こってきます。大規模改修などの大掛かりな修繕工事が必要になってきます。これはマンションでも、一戸建てでも同じです。

マンションは構造が鉄筋コンクリート造など耐用年数も長くはなりますが、その分、外壁塗装、配管、排水などの設備のメンテナンスには大きな金額がかかるのです。

毎月にわたりきっちり貯めておかないと、いざ工事をするという時に、積立金がなければ、所有者が大きな金額を一時金として出費する必要があります。

このように月々の管理費・修繕積立金はとても重要なもので、必ずかかってくることがおわかりいただけのではないでしょうか。

不動産投資を成功させるために知っておきたいこと

この項目では、利回りのからくりを理解していただいたうえで、不動産投資を始める前に、よくある質問などを織り交ぜながら、知っておいていただきたいことをご説明していきます。

少ない自己資金でできるんでしょうか?

この質問は、不動産投資をこれから始めようと考えている方から多く寄せられるものです。実際に投資セミナーなどで、頭金10万円で始められますというコピーをよく見かけます。

これって本当の話でしょうか?答えを先に申し上げると、Yesとなります。

今の金利が大きく影響しているのですが、かなり安い金利で融資を受けることができます。ですから10万円からでも、物件によれば不動産投資を始めることができます。

しかし、2000万円の物件を購入して始める場合、ほとんど2000万円の借金を抱えることになりますから、そのことは強く認識する必要はあります。

支払われる家賃で、どれだけの期間で返済できるかを計算しておく必要があります。

銀行が融資してくれたんだから、大丈夫だろうという考えも危険です。

融資する金融機関は、きっちり返済してもらうことが目的ではあるのですが、不動産投資などへの融資は、資金繰りが行き詰って、返済できずに手をあげてしまうことも想定しているのです。手をあげるとは、自己破産や債務整理をするということです。

少しだけ意地悪な言い方をすれば銀行は、「手をあげることを待っている」というところもあるのです。

なぜなら、貸付金は戻ってはきませんが、その分、物件が手に入ります。

銀行が融資したときに抵当権をつけていますので。貸し付けた金額よりも、その物件が高い金額で売れたなら、それが銀行の儲けになります。貸し付けていた金額に利息もついてある程度の返済もされているので、銀行が損をするということはないのです。

銀行は融資するだけで、不動産賃貸業を営むのは購入した人間です。

当たり前かもしれませんが、借金して事業を始めたということを常に意識して、「不動産賃貸業」という事業を続けていただきたいのです。

収入が上がれば独立もできるの?

「もう、不動産投資での家賃収入で生活できるので、セミリタイアしています。」

「会社を辞めて、不動産投資の収入で自由な生活をしています。」

など、不動産投資が成功すれば自由な生活が手に入り、ゆったり暮らすことは可能です。

家賃収入>毎月の生活費

ということになれば、不動産投資家として独立することはできます。

この毎月の生活費なのですが、個人差がありますよね。20万円くらいで生活できる人もいれば、50万円かかる人います。いずれにしても家賃収入が増えて、手取り額が増えていくならば、生活スタイルを大きく変化して、月々の支出に注意していれば、独立は可能となってくるのです。

満員電車に揺られることも、上司や部下、同僚との人間関係にも悩むこともなくなってきます。

ただ、独立後の生活については、よく検討しておく必要があります。

「リタイアした後はどう過ごすか」ということです。

何も、計画していなかったら、忙しいサラリーマン生活を卒業した途端、何もすることがなくなってしまいます。それはそれでつらいことです。上司の顔色を窺っていたあの頃の方が楽しかったかも、充実していた。とリタイアしたことを後悔しかねません。

自由になった時間を、今度は何に使うかをきっちり計画しておくことをお勧めいたします。

大家業に向いている人、向いてない人っているの?

大家業に向いている人ってどんな人だと思いますか?

大家業に向いている人

  • 短期的な利益を求めず、長期的な視点を持ってじっくり取り組むのが好き
  • コツコツとじっくり進めていくことが好き、面白みを感じる
  • 貯金などコツコツ小さい金額でも貯めている
  • 毎月少額でも同じ収入がきっちり入ってくることに喜びを感じる
  • 自分ですべて抱え込まずに、周りに協力を得ることが得意である
  • 専門家の意見も積極的に取り入れたいし、それに対する出費は必要だと思う

6つの点を挙げてみました。いくつ当てはまったでしょうか。

次は、向いていない人の特徴も挙げてみます。

大家業に向いてない人

  • すぐに結果を求める人
  • 値上がりでの利益を求めるのが好き
  • 給料日の直前はいつも厳しい状況になる、手元にあるお金は使い切ってしまう
  • すべてを他人任せ、自分はノータッチでほったらかしにしておきたい
  • 他社とのコミュニケーションをとるのが面倒で、苦手

不動産投資というのは、他の投資に比べてみても、かなり答えが出るのがスローな投資と言えます。一発逆転大儲け!ということは、ありえなくもないのです、難しいといえます。

じっくりと取り組んで、最後には安定した利益を味わえるのが不動産投資なのです。短気な人より、少し気が長い人が向いています。

銀行との付き合い方からわかること

高額な物件を手に入れるので、どうしても銀行との付き合いも出てきます。

銀行員は、通帳を見ただけで、その人のライフスタイルが大体わかるという方が多いのです。給料前には残高がほとんどなくなっている人、もしくはマイナスになっている人、そんな人はお金との付き合い方が少し下手なのかなと思われます。

定期預金に自動的に移行しているなら、貯蓄できている状態ですが、定期預金などもないのなら、まったく貯金がない人です。

銀行などの金融機関は、貯金のあるきっちりした人にも融資をしますが、先程の項目でもお話した通り、行き詰って返せなくなる人にも貸します。それはそれで対応策があるからです。

このことから是非知っていただきたいのは、大家業に向いていない人でも、不動産投資を始めることはできるということです。しかし、向いていない人が始めてしまうと、行き詰ってしまって余計な負債を抱えてしまう危険性もあるということです。

ご自分の適性と見つめなおしていただき、向いているか向いていなかを今一度確認してみてください。

その結果、向いていないかも?と思っても、考え方を変えれば、自分自身を変えることもできます。「大家」に向いている体質に自分自身で変革することも可能なのです。

答えが出るのに長い時間がかかるのが不動産投資です。あわてて始めようと焦らなくても、ゆっくり自分を見つめる時間はあります。

まとめ

今回は、利回りについて、そして不動産投資を始める前に、本当に大家業に対しての適性があるかどうかを確認していただくこともお話しました。

大家業を始めたいと考えるきっかけ、動機は一人一人違います。しかし共通する大切なことがあります。

「自分で始めたいと思って大家になった」という事実です。

誰かに勧められたわけでもないし、何となく良さそうだからというあやふやな気持ちで初めてしまっては、のちのち必ず後悔します。行き詰ってしまうのです。

自分が選んだ、自分の身の丈に合った物件を手に入れて、強い意志で始めた大家さんは、長期にわたり不動産業を継続させていっているのも事実なのです。

それと不動産投資でも、他の投資でも同じなのですが、投資を成功させている方に共通することは、投資で得たお金を、さらにどう使っていくかのビジョンがしっかりしているところです。このビジョンを本当に人それぞれです。

今、一度「何のために不動産投資を始めるのか」をご自身に問いかけていただいて、明確な答えをご自分の中に見つけていただきたいと思います。

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